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★★ 自分で出来る ワンランクアップのコーヒー焙煎法 ★★


超簡単コーヒー焙煎法を実践した方は お気づきかと思いますが、銀杏煎り器や胡麻煎り器等の網を使って焼く方法は、コーヒーを常に美味しく焼く為には致命的な欠点があります。それは排気がオーバーになりすぎる事です。重複するかもしれませんが、以下にまとめてみました。

欠点その1 全面が空気に接しているため、中まで火を通す間に排気がオーバーとなりスカスカしたコクのないコーヒーになりやすい。

欠点その2 銀杏煎り器を水平に振る時に生豆が滑るので、豆が回転しにくい。つまり均一に火があたらない為、煎りムラになりやすい。

【これは電子レンジ焙煎でも同じことが言えます。なぜなら豆がひっくり返らないからです。そのため、チャフの残った部分の焙煎は進みません。又、電子レンジでは、手網焙煎とは逆に今度は煙がこもってしまいます【排気不十分】。
ですから電子レンジで焙煎する方法は、燻製のような煙臭いコーヒーになりがちなのです。】


欠点その3 網の上から眺めるので、豆の色や、膨らみの変化がわかり辛い。

欠点その4 焙煎終了後、スムーズに豆が取り出しにくい

といった点です。
3、4は 経験や煩わしさを我慢することで、クリアできなくはないのですが、やはり問題なのはです。

自分で焙煎した珈琲豆とスーパーで売られている珈琲豆を比較すると、確かに自分で焼いた豆は正真正銘 焼き立てに違いありません。ハンドピックも自分で出来るので、こんなに素晴らしい健康飲料はないでしょう。しかし、美味しさや満足度という点ではどうでしょうか?・・苦労して焼いた努力とその出来栄えを天秤にかけると・・どうも納得いかないな・・という事になってしまうようです。
網で焼いても美味しくできる時もあります。例えば、生豆の水分量や、豆の鮮度、網の振り方、搬出(火からおろすタイミング)、はたまたその日の天気まで、全てのバランスが巧まずして上手くいってしまった!という場合です。もしくは経験値で何度も同じ焼き方の中からポイントを見つけ出した熟練者の場合です。

しかし、これはまれなことで万人に当てはまるわけではありません。多くの方が、手網焙煎ではこれ以上無理だとあきらめたり、中にはコーヒーはこんなものと思い込んでいる方もいらっしゃる事でしょう。
だからといって数十万も数百万も出してプロの焙煎機を買う必要もない話です。

そこで、あえて登場!
1〜4の焙煎の欠点をかなり補い、且つ 簡単に作れ、しかも安い と三拍子揃った
カンカン焙煎器” をここにご紹介してみたいと思います。


缶を利用することによって、今まで空気が通っていた2面を塞ぐ、底の穴を調節することで、排気のオーバーをかなり軽減出来ます。また、外側から打つ穴のバリによって、豆が回転し易くなります。
では、とりあえずあなた自身の焙煎器の まずは試作品を作ってみましょう!

焙煎“器”としたのは、単純に簡単な器(うつわ)の意味です。“機”には程遠いですから。でも、お味の方は・・かなりいい感じ(!)・・それはご自分で確かめてみましょう。

【簡単・美味しい “カンカン焙煎器” の作り方】

ブリキの缶
用意するもの
・直径130mm×高さ180mm位の丸いブリキの缶1個
・20cm位の木の棒1本
・直径6mm×なるべく長いボルト(2本)とナット
・5寸釘(穴あけ用)1本

※ミルク缶があればいいのですが、最近あまり見かけないので、似たような形状であればOKです。
豆が接する内側に何か塗られている場合は、空焼きなどして取り除く必要があります。

穴を開けた缶
【 カンカン焙煎器の作り方 】
●ブリキの缶(丸い形)に外側の底から五寸釘で穴を開けます。
【この時電動ドリルは使わないほうが良い。なぜなら、穴を開けた時にできるバリが豆の引っ掛かりとなって上下を反す役目をしてくれるからです。】
ポイントはバリを内側に作ること!

●穴はなるべく均等に、そして膨らんだ豆が挟まらないくらいの間隔があるほうが良いです。後で調整しますが、とりあえず20個以下(やや少なめに)で開けます。【写真のものは開け過ぎました。真似しないでね!】


●取っ手を付けます。この時のポイントは木の取っ手を持った時に変に手首がきつくならないように付ける事です。
柄は下を長く、上を短くすると握りやすい

そして、握った時、熱くなりますから、金物部分が手に触れないように柄の巾をできる範囲で、充分とってください。


完成品 ●とりあえず完成した焙煎器です。 後で修正を加えます。

【超簡単 “カンカン焙煎器” の使い方】
用意するもの
・カンカン焙煎器
ハンドピックした生豆 150g
・ストップウォッチ
・軍手(火傷防止)
・なるべく広い金のザル(冷ます為に使います。ハンドピックの為にも必要です。)
・うちわ(冷ます為に使います。)

*生豆は今まで焙煎して慣れた味のものを使ってください。その方が比較しやすいからです。
焙煎器とコンロの高さ
・まず、カンカン焙煎器をコンロの上に置き握ってみます。握った時、水平になるのが理想です。
・次にまだ火をつけずに、生豆を入れて、天地をひっくり返す様にして、まずは振ってみてください。・・・上手く振れますか?
*この作業が15分余り続きますから、腕が疲れない位置に高さを持ってくることは結構重要なポイントです。
私の場合背が低いので、我が家のコンロで丁度あうようするには、電話帳1冊を踏み台にしてその上に乗って作業すると疲れずに出来ます。(マイジャストサイズです。)そんな風にあなた自身のジャストサイズを見つけてください。

・軍手を着用しましょう。
・換気扇のスイッチも忘れずこの時に入れてください。(1ハゼの時にはスイッチを入れたりする暇はありません。)

カンカン焙煎の試運転スタート!
・火力を最大にします。
・同時にストップウォッチをスタートさせます。
・中華の鉄人になったつもりで、上下を返すように、リズミカルに缶を振ります。
この返しは、早すぎず遅すぎず、1秒間に1回の間隔で行ってください。
・貴方のカンカン焙煎器で、1ハゼのきた時間を必ず記録しておきます。(○○分○○秒)
※1ハゼとは、1回目のハゼです。パチパチと音がしますから、これだと判ります。

ポイント
珈琲生豆が、美味しいコーヒーに成るためには、適度に水分を抜き中までしっかり火が入り爆ぜて、且つ焦げていない、事です。そしてさらに、個々の豆の個性が最高に生かせるベストポイントで火からおろすことが出来たら貴方はもう焙煎職人です!

そうする為のひとつの目安として、時間温度があります。
ここでは、温度は測れませんから、後の3点で見ていくとして、もうひとつ大切なことは イメージ香り だと思っています。

時間は早すぎても、遅すぎても、美味しいコーヒーにはなりません。
 ※早く煎り上げると香りは出ますが、渋いコーヒーとなります。
  ゆっくり時間を掛けすぎると、香りもコクもないコーヒーとなります。

私の場合、焙煎から搬出までのトータル時間が16分30秒になる事をひとつの目安にしています。これは2kを焼く時も、4kを焼く時も大体同じです。

お米をふっくらと炊くために、お母さんは少なくとも30分前には米を磨いで水に浸します。
はじめチョロチョロ、なかパッパ、赤子泣くとも蓋取るな。です。
珈琲も同じと考えてください。しかし、コーヒーは水に浸さない分不利です。コーヒーは生豆の時は1トンの力を加えても割れないそうです。(試したことがないので判りませんが、)確かに固いです。
この固いコーヒー豆の中まで火を通す為には、まずじっくりと加熱して細胞をやわらかくし、水分を抜いてあげる必要があります。その後一気に火を通して焼き上げるのです。これがイメージです。
つまり、はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣くとも・・蓋はありませんが、手の振りを止めるな、と置き換えてみてください。このイメージを持っていると焙煎がし易いと思います。

概ねの時間と豆の様子(形・色)参考火力を書きました。
  3〜4分・・・チャフが外れるまで中火
  5〜6分・・・センターカットは閉じているが、豆の水分が抜けてやや絞まった様に見えるまで弱火
  9〜10分・・・やや茶色くなってくる。センターカットが開き、豆自体ふっくらとした感じになったら中火
  15分・・・・・豆が爆ぜだしたら強火
ハゼと共に豆は大きく膨らむ。   16分以降・・・・1ハゼが終わり、2ハゼに入るもよし。好みの焙煎度合で火から降ろす。
  素早くザルに移し、うちわで扇いで急いで冷ます。また、同時にチャフも飛ばす。
6.jpg 穴の修正
カンカン焙煎器を作って初めて焙煎しましたね。実は、先ほどの記録や火力には意味があります。そのデータに基づいて、今度はより良く焼けるように修正していきます。貴方はハゼまで何分掛かりましたか?

  ●ハゼまで15分の人・・・・丁度良い穴の開き具合 修正不要
  ●ハゼまで15分以上掛かかった人・・・・→ 火力不足
 → 穴の数を増やすか、又は穴を少し大きくして火力を補うための工夫をします。
*穴を少なく開けたのはそのためです。

ここで、貴方の “カンカン焙煎器” はほぼ完成です!

  ●10分くらいでハゼが来た人・・・・→ 火力が過多→ 穴は塞げないので、次回から火力を落として焼きます。
※くれぐれも始めに開ける穴の数は少なめにしましょう。

火力の調節
1度目は、はじめから火力を最大にしました。
(これはカンカン焙煎器の穴数を決めるためです。)
しかし、コーヒー豆をイメージどうりに焼くためには温度管理が要ります。
熱量を最大にしたいのは、1ハゼの時です。コーヒー豆は爆ぜる時にエネルギーを与えないと勢いよくは爆ぜてくれないからです。そして、

早くハゼが来た人は、火加減を小さくして焼いてください。そして、1ハゼの時に最大にして搬出(火からおろす)まで持っていってください。

ハゼまで15分以上掛かかった人はほんの少しだけ、穴の数を増やすか拡げるかします。(くれぐれも極端にはしないで下さい。)

そして、やはり火力を今度は中火くらいで、1ハゼが15分になるように持っていきます。
もちろん、1ハゼ時には火力を最大とします。

※2回ほど焼いてみて、穴の大きさや数が調整できたら・・・

遂に、貴方だけの “カンカン焙煎器” の完成です!

搬出先ほどのハゼが終わって、豆の色・豆面・皺の伸びを良く見てください。
●好みの問題もありますので、自分自身でまずはここぞと思う処で、出してみましょう。 (手網と違って口が広いので、一気に取り出せます。)
●火から下ろしたら、素早くザル又はバットに移し、うちわで扇ぐなどして、出来るだけ素早く冷まします。
●後は、特に白く浮いた豆をハンドピックして完成です。

ここで一言アドバイスですが、1ハゼ以降 豆の香りが一番出たところが火から下ろすタイミングです。先ほど“香り”と言ったのはこの意味です。ハイからシティ・フルシティへと 焙煎はどんどん深くなっていきますが、この間は時間にすると非常に短い。ですから、この間にモタモタしていると、ほんの数秒の違いで、味は大きく変化してしまったり、最高のタイミングを逃してしまうことになります。しかし、後で味を診ることで、そのタイミングも段々と解ってきますから、ご安心を。

次回焙煎: 味を診て、次回の焙煎の参考とします。
えぐみや渋みがあったり、外側だけが焦げていた→1ハゼまでを、もう少し長く取り、小さな火でゆっくり火を通して見る。コクも香りも感じられない→タイムが長すぎないか注意してみる。といった具合です。
搬出(火から下ろす)のタイミングも、1ハゼ終了後が美味しい豆、2ハゼまで持っていった方が美味しい豆、もっと深く焼いた方が美味しい豆、と豆の種類によっても様々ですから、これも勉強と思って、次回 焼く楽しみ としてください。
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