ハンドピックの意味  
 珈琲豆は、生産国から未加工豆の状態で輸出されています。生豆とは焙煎されていない未加工の豆のことを言います。
見た目、固さ、香り、どれをとっても焙煎後の豆とは異なります。美味しい珈琲を淹れるには、良質の生豆を選ぶことが絶対条件になってきます。
 理想的な豆とは豆の大小に関わらず、形、厚み、サイズ、色、全てが均一に揃っている豆です。しかし、実際には、これら全ての条件が揃った生豆を探すのは、不可能に近いです。
より理想に近づける手段として、手で選別する、ハンドピック【=珈琲に不必要な物質や欠点豆を手作業で取り除くこと】と呼ばれる作業を行います。

 以下、生豆時にハンドピックしなければならない様々な欠点豆と異物です。これらが入ったまま焙煎、抽出すると、味や香りが損なわれるばかりか、健康被害まで受けてしまうものもあります。また、生豆時のハンドピックは豆をより良い状態で保存できるというポイントも高いのです。欠点豆の混入に拠る悪味は、いくら高度な焙煎技術をもってしても隠せません。焙煎後にもハンドピックを必ず行います。焙煎してからでないと見えない欠点豆もあるからです。焙煎の前後にそれぞれに1回ずつ、ハンドピックの工程が必要です。この作業によって珈琲豆は平均15%〜40%目減りします。しかし、美味しい珈琲を作ろうと思うなら、これは最低の基準となります。
         
発酵豆 発酵した珈琲生豆色は黄土色・もしくは茶色で焙煎すると腐ったような異臭を放つ。
水洗式による精製時に発酵槽に長く浸しすぎたため、水の汚れなどで菌が付いて発酵する豆、或いは倉庫で山積みされた時に、菌が付いて発酵した豆、があります。
黒豆 黒豆は読んで字のごとく、黒色をした豆。早く熟して地表に落下し、長く土と接触したことで、発酵して腐ってしまった豆。コーヒー液を濁らせ、腐敗臭を放つ。
枯れ豆 枯れた豆豆が小さすぎるか、形がいびつ、又は表面が傷ついているために、乾燥し過ぎて干からびた状態の豆です。モカなどに良く見かけられます。
ウェルジ(未成熟豆) 未成熟豆成熟していないまま摘み取られた豆です。青臭く、嘔吐をもよおす様な不快味をコーヒー液に与えます。ウェルジ対策のためコーヒー豆をねかせて枯らす【エイジング】という一説もあります。
カビ豆 カビの入った珈琲生豆カビたナッツ類を食べると90%の確率で癌を発症するといわれています。乾燥が不完全だったり、輸送中や保管中に湿気を帯びたりすると青カビ、白カビの原因となる。カビの発生した豆は焙煎してもカビ臭が残る。焙煎前に必ず取り除きたい豆です。写真は虫食い豆にカビの生えたものも含んでいます。
死豆 死に豆生豆には発芽できるエネルギーがありますが、この豆は正常に結実しなかった豆で、風味が希薄で、(死んでいる豆です)異臭の元になります。
焙煎時の色付きが遅いので、焙煎した後のほうが見分けやすいかもしれません。色は白く抜けています。
虫食い豆 虫食い豆虫が食うくらい安全で美味しい豆はないのですが、これはブロッカー(蛾の一種)の幼虫が果実を食べて成長し、豆にしみを残したもの。コーヒー液が濁り、異臭を放つこともあります。
欠け豆 割れたり、欠けたりした豆欠けのある豆です。形がいびつなところから火が入りやすく、焦げやすくなります。また、かび易くもなります。
貝殻豆 豆が割れて、貝殻のように中が空洞になって見えるのでこう呼ばれます。味的にはあまり影響はないのですが、焙煎によって深く火が入りすぎたり、焦げやすくなります。煎り斑の原因となります。
タンザニアに良く見かけられます。
三角豆 三角形の珈琲生豆三角の形をした豆。緑色でもこの豆は良い味にはなりません。気付けば取り除く方が賢明です。(当店では使いませんが)ベトナムや中国の豆に多いそうです。
パーチメント パーチメントを被ったままの珈琲生豆パートメント(内果皮)が残っている豆です。水洗式精製の豆に多く見られ、火の通りが悪く(均一に焼けないため)、渋みやえぐみの原因となります。
コッコ 果肉が付いた状態で乾燥し、脱穀不良の豆。豆も極小です。ヨード臭、土臭、リオ臭などが混ざった異臭を放つ。
コッコはポルトガル語で糞の意味。
石など 石・穀物など特にモカなど、ナチュラルに多く含まれています。これを取り除かないとミルを壊す原因ともなります。それ以外にも木片や、ビニール、コーンなど他の穀物が含まれている場合もあります。
焼き豆から 焙煎豆のハンドピック焙煎後のハンドピック。
ここでは特に白っぽく色の抜けている豆を取り除きます。他にも焦げているもの・生豆の時に見落とした豆や異物をもう一度ここで拾います。
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